年中行事
中尊寺には数多くの祭典、行事があり、一年を通して参拝の方が絶えません。
その中から主な行事をご紹介します。
1月
1月1日 初詣(はつもうで)
初詣は、新しい年の平穏無事な生活と豊かな実りを祈るものです。県内はもとより全国各地から訪れた参拝の人々は、破魔矢や家内安全・商売繁昌の御札を手に「佳い年でありますように」と互いに声をかけあったりして、境内を賑わせます。大晦日は新年の五穀豊穣・世界平和を祈願する護摩供・不動堂では新春祈祷を行います。みなさまの御来山をお待ちしております。
1月1日〜8日 修正会(しゅしょうえ)
正月に修する法要のことをいいます。中尊寺では元日から8日まで、山内の諸堂を会場として諸尊仏に面座して牛玉宝印(本尊の種字が刻された木製の印)を加持し、天下泰平(世の中がよくおさまり、穏やかなこと)・万民豊楽(人々がみな豊かで、楽しく暮らせること)・五穀豊穣(米などの作物が豊かに実ること)が祈願されます。
2月
2月初旬 節分会(せつぶんえ)
節分は、招福の嘉例、立春大吉の豆を撒き迎える行事です。関山中尊寺春の風物詩節分会は、歳男・歳女そして大相撲関取を迎え、近隣からも大勢の人が参集し、毎年境内が賑やかです。特に、節分限定でお頒けする中尊寺伝承『魔滅大師』(まめだいし)護符については、七難を払い、苦難を乗り切るお守りとして大変好評です。中尊寺ご本尊丈六釈迦如来ご宝前において節分の護摩祈祷を受け、魔滅大師の護符を各家の玄関・戸口に貼って吉祥の印とされますようご案内申し上げます。大相撲の関取や厄年の善男善女等が「福は内、鬼は外」と声も高らかに豆をまき、境内は終日賑わいます。
5月
5月1日〜5日 春の藤原まつり
1日の10時からは奥州藤原氏の追善法要が営まれます。桜花を手にした、かわいらしい稚児・詠歌衆・僧衆の行列が、10時30分に本堂を出発し、金色堂まで練行します。2日は開山堂で護摩供。3日は、兄頼朝に追われ、平泉へ落ちのびてきた義経主従を、秀衡公があたたかく迎えた様子を再現した「源義経公東下り行列」で、午前10時に出迎えの行列が中尊寺下から毛越寺へ向かいます。午後1時30分、本行列が毛越寺を出発して中尊寺に向かい、総勢91名が一大絵巻を再現します。一行は金色堂を参拝、焼香し供養します。 4・5日は能舞台で古実式三番、続いて神事能が奉納されます。平泉を挙げての祭りで、町内・毛越寺でも多くの催事が行われます。
6月
6月第2日曜日 法華経一日頓写経(とんしゃきょう)
6万8千余字からなる法華経一部[1セット]を1日の内に書写しあげるものです。二代基衡が、亡き父清衡を供養するために行ったという善業に倣って、平成9年(1997)から行われており、毎年100名を超える参加者が全国から集まります。
8月
8月14日 薪能(たきぎのう)
月遅れのお盆、8月14日に行われます。夕方、白山神社の神職による祭儀に続いて、薪能奉行による火入れの儀があり、いよいよ番組がはじまります。周囲に篝火が燃える中、喜多流の能・和泉流の狂言が披露され、眼前に幽玄の世界が展開されます。薪能というと仮設舞台で行われることが多い中、杉木立に囲まれた、古格を備えた能舞台で行われる中尊寺薪能には、独特の雰囲気があり、全国各地から大勢の能楽ファンが集まります。
8月16日 大文字送り火
お盆の16日、日が暮れて、夜空と束稲山の稜線が一体となる頃、火が筆順に「大」の字をつくります。家々ではこの火を仰いで、ご先祖の精霊を送るのです。「大」の字形は国宝「紺紙金銀字交書一切経」から採って拡大し、火は中尊寺本堂の「不滅の法灯」から採火されます。心にのこる風物詩で、平泉に夏の終わりを告げる行事です。
10月
10月20日~11月15日 菊まつり
10月20日より11月15日まで、「中尊寺菊まつり」を開催いたします。菊花会の皆様や町内児童たちが丹精こめて育てた菊を境内に飾り、晩秋の境内に花を添えます。赤や黄色の自然の彩りと菊花の麗容が、競い合うかのように秋色美観を展開します。千輪咲、懸崖、盆栽など約500株が紅葉と相まって境内を彩ります。色づくモミジと菊の花、その見事なコントラストを是非お楽しみください。
11月
11月1日〜3日 秋の藤原まつり
1日は10時から奥州藤原氏の追善法要。もみじを手にした、かわいらしい稚児・詠歌衆・僧衆の行列が10時30分に本堂を出発し金色堂まで練行します。2日は菊供養会。菊一輪を仏前にお供えし、かわりにお加持された菊を頂戴します。健康・長寿を願う行事で中国の故事に因むものです。3日は能楽堂で能楽が上演されます。また境内では、郷土芸能も行われます。境内の木々も落葉しはじめ、中尊寺も静けさを取り戻す頃となります。